WEBデザイナーとして活動する上で、高品質な画像やイラストは欠かせません。
しかし、インターネット上にある画像を安易に使用すると、著作権や肖像権の侵害で大きなトラブルに
発展するリスクがあります。
特にフリーランスとして活動する場合、著作権に関する意識の低さはクライアントからの信頼を失う
致命的なミスにつながります。
この記事では、商用利用が可能で、著作権の心配なく使用できる「プロ御用達」の無料素材サイトを
厳選してご紹介します。
1. なぜ無料素材でも著作権の確認が必要なのか
「無料だから自由に使っていい」は大きな間違いです。
プロとして絶対に知っておくべき著作権の基本ルールを確認しましょう。
「商用利用可」と「クレジット表記不要」の確認
無料素材サイトには、主に以下の3種類のライセンスがあります。
| ライセンスの種類 | 意味 |
|---|---|
| CC0 (Creative Commons Zero) | 著作権を放棄し、パブリックドメイン（公共財）として提供されているもの。 商用・非商用問わず、自由に使用、加工、再配布が可能。最も安心して使える。 |
| 商用利用可・クレジット表記不要 | 営利目的で使用できるが、著作権は残っている。 提供サイトのルールを守る限り自由。 |
| 商用利用可・クレジット表記必須 | 営利目的で使用できるが、「作者名」や「サイト名」をどこかに明記する必要がある。 |
プロとして時間や手間を削減するため、基本的にはCC0またはクレジット表記不要の素材を選ぶことを推奨します。
肖像権や商品権の確認
人物が写っている写真の場合、その人物の「肖像権」が関わってきます。
素材サイトに「モデルリリース取得済み」と記載されていれば安心ですが、
特に著名人や商品のロゴが写っている素材は、無料であっても使用を避けるのが賢明です。
2. 高品質な無料画像(写真)素材サイト 4選
WEBサイトのメインビジュアルや記事のアイキャッチに最適な、クオリティの高い写真を提供するサイトを
3つご紹介します。
① Pexels (ピクセル)
- サイト：pexels.com/ja-jp/
- 特徴：非常に高品質で、おしゃれな写真や動画素材が豊富。検索機能も優秀で使いやすい。
- ライセンス：CC0ライク（すべて無料、商用利用可、クレジット不要）。モデルリリースを取得済みのものが多く、安心して使える。
- こんな時におすすめ： WEBサイトのヒーローイメージ、ブログのアイキャッチなど、世界観を重視したい時。
② Unsplash (アンスプラッシュ)
- サイト：http://unsplash.com/ja
- 特徴：アーティスティックで、風景や抽象的なテーマに強い写真が多い。デザイナーからの人気も高い。
- ライセンス：CC0ライク（すべて無料、商用利用可、クレジット不要）。
- こんな時におすすめ：海外テイストのサイトや、エモーショナルな雰囲気を出したい時。
③ Pixabay (ピクサベイ)
- サイト：http://pixabay.com/ja/
- 特徴：写真、イラスト、ベクター、動画など、非常に幅広い素材を扱う総合素材サイト。
日本語検索も比較的しやすい。 - ライセンス：CC0ライク（すべて無料、商用利用可、クレジット不要）。
- こんな時におすすめ：一つのサイトで画像から簡単なベクター素材まで探したい時。
④ Adobe Stock (アドビ ストック) ※一部有料
- サイト：https://stock.adobe.com/
- 特徴：プロ向けの高解像度な素材（写真、ベクター、テンプレートなど）を提供。
大部分は有料ですが、無料コレクションとして非常に高品質な素材も提供されています。 - ライセンス：提供されている無料コレクションは商用利用可ですが、ダウンロードにはAdobe IDが必要です。
無料素材と有料素材が混在しているので、必ず「無料」で絞り込みましょう。
- こんな時におすすめ：IllustratorやPhotoshopと連携して使いたい時や、有料素材級のハイクオリティな無料素材を探したい時。
3. 無料イラスト・ベクター素材サイト 3選
図解やアイコン、シンプルなWEBデザインのパーツとして使えるイラスト素材サイトを3つご紹介します。
⑤ O-DAN (オーダン)
- サイト：https://o-dan.net/ja/
- 特徴：複数の無料素材サイトを横断検索できる aggregator（集約）サイト。
日本語で検索しても、上記で紹介したPexelsやUnsplashなどの結果を一度に確認できるため、効率が段違い。 - ライセンス：検索結果に表示された各提供元のサイトのライセンスに従う必要があります。
- こんな時におすすめ：「とにかく早く、最適な素材を見つけたい」プロの時短ツールとして。
⑥ イラストAC (ACワークス)
- サイト：https://www.ac-illust.com/
- 特徴：日本人のイラストレーターが多く登録しており、日本人が使いやすいタッチのイラストが豊富。
- ライセンス：商用利用可。ただし、無料会員はダウンロード数に制限があり、クレジット表記が推奨される場合がある。
- こんな時におすすめ：日本のビジネスシーンや、親しみやすいデザインに使いたい時。
⑦ Humaaans (ヒューマンズ)
- サイト：https://www.humaaans.com/
- 特徴：シンプルな人型イラスト素材。パーツを組み替えて、オリジナルの人物イラストを作成できるのが特徴。
- ライセンス：CC0（完全に無料、商用可、クレジット不要）。
- こんな時におすすめ：モダンでフラットなデザインのサイト、WEBサイトの挿絵に使いたい時。
4. フリーランスとして知っておくべき「素材活用の注意点」
ライセンスは必ず自分で最終確認する
素材サイトのライセンスは、提供者の意思やサイトの規約変更により、予告なく変更される可能性があります。
ダウンロードする際は、必ずその時点のライセンス表記（特に「商用利用」と「クレジット」に関する記述）を読み、記録に残しておきましょう。
「そのまま再配布」は基本的にNG
「ダウンロードした素材をそのまま、またはほとんど加工せずに、別の素材として配布・販売する」ことは、ライセンスがCC0であっても禁止されている場合が多いです。必ずデザインに組み込んだり、加工してから使用しましょう。
不安な場合は「有料素材」も検討する
高単価案件や企業のコーポレートサイトなど、絶対に著作権トラブルを起こせない案件では、ShutterstockやAdobe Stockなどの有料素材の利用を検討してみてください。有料素材はライセンスが明確で、トラブルのリスクを最小限に抑えられます。
まとめ
素材選びは単なる検索作業ではなく、「著作権リスクの管理」というプロの仕事の一部です。
ここで紹介したサイトを活用しつつ、常にライセンスを確認する習慣を身につけることが、フリーランスとしての信頼を高める第一歩となります。
ぜひ意識して制作に取り組んでみてください！
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