企業へのアピールにおいて、あなたの実力と個性を証明する最も重要なツール、それがポートフォリオです。
この記事では、「何を載せればいい?」「どう見せれば効果的?」といった疑問を解消し、
採用担当者の心を掴むポートフォリオを作成するための具体的なステップと、成功の秘訣をご紹介します。
1. ポートフォリオの目的を理解する
WEBデザインを学んだ皆さんが転職・就職活動を行う上で、履歴書や職務経歴書だけでは伝えきれない、
あなたの「実力」と「思考」を伝える必要があります。その中心となるのがポートフォリオです。
ポートフォリオは、単なる作品集ではありません。
あなたの「スキル」を証明するもの
デザインスキルだけでなく、課題解決能力、計画性、コーディングスキルなど、
業務遂行に必要な能力を具体的に示します。
あなたの「個性」を伝えるもの
どんなデザインが好きか、どんな仕事に興味があるか、
あなたがチームに入った際にどんな貢献ができるかを伝えてみましょう。
「未来の可能性」を感じさせるもの
学んだ基礎力に加え、「今後どう成長していきたいか」という意欲を伝えます。
採用担当者は、ポートフォリオを通じて、「この人は自社で活躍できるか?」を判断します。
つまり、ポートフォリオはあなたの過去の実績をもとに、未来のポテンシャルを売り込むための「営業資料」です。
2. 掲載すべき作品と点数
制作した作品をブラッシュアップし、実務に近い形で見せることが重要です。
掲載したい作品
- コーディングまで行ったWEBサイト:
レスポンシブ対応(PC・スマホ表示)は必須です。
HTML/CSSの正確性、JavaScriptの実装力をアピールできます。 - クライアントワーク(架空でもOK!):
「もし○○社のHPをリニューアルするなら」といったテーマで。
企画〜デザインまで一貫して作成した作品。 - バナー・LPなどのグラフィック作品:
デザインの引き出しや、ツールの操作スキルを証明できます。
ターゲットや目的を明確にした上で作成してみましょう。
作品選定のポイント
- 「幅」より「深さ」を優先:
中途半端な作品を10点乗せるよりも、自信作を3〜5点、徹底的に深掘りして掲載する方が、
評価が高くなる傾向があります。 - 応募企業に合わせた選定:
応募先がBtoB(企業間取引)サイト制作に強い場合は、トーンの近い作品を一番目立つ場所に配置するなど、
応募企業に合わせた作品を選定してみましょう。
3. 作品を「深掘り」する構造
ただ作品を並べるだけではもったいないです。
採用担当者は「あなたがそのデザインに至った過程(プロセス)」を知りたがっています。
以下の要素を、作品ごとに「深掘り」して記載してみましょう。
| 項目 | 記述すべき内容 |
|---|---|
| ①プロジェクト概要 | クライアント(架空でも可)、ターゲット、目的(例:問い合わせ数を20%UP) |
| ②課題と解決策 | 【課題】以前のサイトの弱みや、解決したい課題は何か?【解決策】その課題に対して、どうアプローチしたか(例:導線改善、情報整理など) |
| ③デザインコンセプト | どんなイメージで、なぜその配色・フォントを選んだか?(例:「信頼感」を表現するため、青を基調に)など |
| ④制作期間 / 担当範囲 | ・企画、デザイン、コーディングまで全て担当したか? ・使用ツール(Figma,Photoshop,VSCodeなど) |
| ⑤制作後の反省 / 学び | 「次は○○に挑戦したい」など、常に成長しようとする姿勢を見せると◎ |
例えば、架空のカフェサイト制作をテーマとした場合は、下記のように記載すると良いでしょう。
- 課題:「店舗のコンセプト(手作り感)が伝わらない」「予約への導線が弱い」
- 解決策:メインビジュアルに手書き風フォントを採用し、ファーストビュー直下に予約ボタンを大きく配置
作品の背景にある思考プロセスこそが、実務で通用する「デザイナーとしての論理的思考力」を
証明する鍵となります!
4. ポートフォリオ自体の設計
ポートフォリオサイトこそが、あなたの「最高の作品」であり、デザイン力を証明するデモンストレーションの場
となります。サイト全体の使いやすさやデザインの質が、そのままあなたの評価に直結します。
① トップページにこだわる
トップページは採用担当者が最初に訪れる顔となるため、「あなたは誰で、何が得意か」を瞬時に伝える構成を
意識してみましょう。
- キャッチコピー:あなたの強みを明確に記載。
(例:「課題解決に特化したWEBデザイナー」「FigmaとJavaScriptが得意」) - メイン作品:自信作を1〜2点、ファーストビューで目に飛び込むように配置し、
すぐにあなたの実力をアピールします。
② 自己紹介ページ
単なるプロフィールではなく、あなたが企業に提供できる価値を示すページとなります。
- 経歴:スクールで学んだ期間や前職での経験(WEBデザインと関連が薄くても、コミュニケーション能力や
マネジメント経験は強みになる)など、現在のスキルレベル(Figma/Photoshop/HTML/CSSの熟練度など)を
客観的に示します。 - 志望動機:なぜその企業(または業界)でWEBデザインをしたいのか、あなたのキャリアビジョンと絡めて
具体的な熱意を伝えます。
③ サイトの動作環境
デザインの質と同じくらい、ユーザー体験(UX)の高さが求められます。
- レスポンシブ対応はマスト:採用担当者は移動中にスマホで確認することも多いです。
あらゆる環境で適切に表示されるか確認しましょう。 - 表示速度:重すぎる画像は避け、サクサク動くサイトにしましょう。
表示速度が遅いと、ユーザビリティへの配慮がないと判断されかねません。
ポートフォリオサイトの完成度と使いやすさそのものが、あなたの技術力、デザインセンス、
そしてプロ意識を包括的に示す評価ポイントとなることを意識して、制作に取り組んでみてください。
5. 採用担当者に響く「+α」工夫
WEBデザインの基本スキルに加えて、「実務への適応力」や「熱意」を示すことが、他の応募者と決定的な差をつける鍵になります。ここでは、採用担当者の目を引く、少し高度なテクニックをご紹介します。
① 実務スキルを匂わせる
スクールで学んだ知識だけでなく、実際の開発現場で必要とされるスキルをアピールしましょう。
- Git管理の経験:もしバージョン管理をGitで行っていれば、それを記載しましょう。
(例:「〇〇ブランチを切って作業」など) - SEO/アクセス解析:サイト制作時に「検索順位を意識してタイトルタグを設定した」など、マーケティングの視点を持っていることをアピール。
② スキルマップの導入
あなたのスキルを、採用担当者が一目で理解できるように可視化しましょう。
スキルを単語で並べるだけでなく、グラフやレーダーチャートで視覚的に表現すると、
現在の立ち位置が分かりやすくなります。
| スキル | 熟練度(10段階) |
| HTML5/CSS3 | 8 |
| JavaScript | 5 |
| Figmaによるデザイン | 9 |
③ 応募企業の求める人物像との一致を強調
企業は、自社の文化やチームにフィットする人材を探しています。
企業研究の成果をアピールしましょう。
応募企業の採用ページを読み込み、「チームでの協調性を重視する」とあれば、
自己紹介に「前職でのチームリーダー経験」などを具体的に記載するのもおすすめです。
6. まとめ
ここまで、採用担当者の心を掴むためのポートフォリオ作成のステップを詳細に解説してきました。
最後に、あなたのポートフォリオが「採用に直結するクオリティ」に達しているかを確認してみてください。
✅ 最終確認!成功へのチェックリスト
| 項目 | 確認内容 |
| 目的 | 応募企業が求めるスキルを証明できているか? |
| 作品 | 自信作を3〜5点に絞り込んでいるか? |
| 深掘り | 課題→解決策→制作プロセスを作品ごとに明確に記述できているか? |
| 技術 | ポートフォリオサイト自体がレスポンシブ対応しているか? |
| 個性 | あなたの個性や熱意が伝わるキャッチコピーや自己紹介になっているか? |
ポートフォリオ作成は、技術と論理的思考、そして自己分析を試される大変な作業ですが、
これはあなたのWEBデザイナーとしての未来を切り開く、人生をかけた最も重要な制作物です。
一つ一つの作品に込められたあなたの情熱と論理的な思考を、ぜひ最大限に表現し、「あなたを採用すべき理由」を
明確に伝えてください。自信を持って就職活動に臨めるよう、心から応援しています!


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